人生の決定権とは!?
休暇で海外旅行に出かけている時に、今の慌ただしい生活に疑問を持ち、帰国したら退職するという人は少なくないそうです。
それはやはり、日常から解放され、誰からも何からも思考を邪魔されず、独りじっくり自分の人生と向き合う機会になるからだと思います。
人生の転換点では、必ず孤独の中で決断するものです。
もちろん周囲の人に助言や励ましを受けることもあると思います。
しかし、最後に決めるのは自分です。
例えば、進学先の選択、就職先の選択、どんな分野に取り組むか、結婚なども含めて人生の方向性を決める時、自分が何を重視しているのかを深く掘り下げようとします。
そして、自分の心に従い、自分がどうしたいかを優先して決断します。
仮に他人に勧められたとしても、自分の心から納得した結論でなければ、途中で迷いが生じるかもしれません。
他人に決断を委ねてしまうと、意に沿った結果にならなかった時、後悔したり、相手を責めたくなる心境になったりしてしまいます。
しかし、自分で考えて自分で決めた事であれば、自己責任という覚悟ができ、真に自分が納得できる道に辿り着けます。
それは、ある日ふと考えるという事だけでなく、日々の生活の中で、「これ楽しいなぁ~」「こうしていると充実するなぁ~」等ぼんやりと感じながら、その思いを強くしていく事もあると思います。
いずれにせよ、人生のテーマを決めるのは内省の旅路であるとも言えます。
「経営者は孤独」という言葉も、それはネガティブな意味ではなく、全ての主導権を自分が握っている状態を指しています。
自分の社会的責任を全てその身に背負って経営しているわけなので、周囲の意見は参考にしつつも、最後は自分自身が決める。
周りが「やめとけよ」「無理だよ」「無謀だよ」と言っても関係ありません。
自分が「やりたい」「行ける」と判断したら、誰にも止めることはできません。
特に一代でのし上がった中小企業経営者の多くは、誰にも相談しないですし、他人の話を聞かない傾向があります。
経営トップは、その事実において最も優れた発想力や判断力を持っているからこそ、その組織のトップたりうるわけです。
なぜなら、組織内には、創業者である自分の考えを上回る意見を持つ人がほとんどいないからです。
また、自分だけの意志で決めるからこそ、そこに「覚悟」が伴い、責任感やモチベーションを強く持つことができます。
誰にも相談する必要がないので、意思決定も行動も速くなります。
特にベンチャー企業が機動性に富んでいるのは、組織や階層の問題だけでなく、そういう所にも理由があります。
つまり、「経営者は孤独」というのは最終責任を負うのは経営者ただ1人であり、その覚悟があるという事なのです。