横軸より縦軸をきにする理由とは!?
人との繋がりばかり意識して、常に横ばかり向いていると、世間的な基準が過剰に気になってしまいます。
例えば、平均貯蓄額の統計や、業種別収入ランキングなどといったテレビや雑誌の特集が気になるのも、横ばかり向いているからです。
すると、自分らしいお金の使い方やキャリアの構築に繋がらず、他人と比較しては「こんなに頑張っているのに報われない」という不満が出やすくなります。
それよりも、自分の過去から現在、そして未来に視線を向けて、自分を垂直に見据えて人生の選択を考えていく事です。
そういった自分の歴史的な積み重ね、つまり生き方の芯がしっかり通っていれば、周辺に映る景色も出来事も、これはスルーしよう、これは大事にしよう、という判断が自分を軸に展開できます。
自分の思いを大事にすれば、走りながらでも必要な人とそうでない人を峻別して、不要な人物を避ける事ができます。
歴史という縦軸と社会という横軸の交差点に個人が居ます。
横軸だけを見ていると、周囲の動きや環境変化が気になり、本当の自分を見失い、「このままでいいのだろうか?」という迷いや焦りになり兼ねません。
自分らしさを失えば、価値の評価を社会の基準に委ね、マイホームが夢とか、お金があったら車を買うとか、世間的な基準での「これが幸せだ」なんていうものに惑わされます。
誰かが定義したライフスタイルを押し付けられます。
「自分はどこへ行くべきか」は自分の中からしか出てこないのですから、自分の縦軸(歴史)を大事にしていくことです。
自分の過去も現在も、全てを受け入れて、そこをベースに未来の自分を創っていって下さい。
これまでの自分はOK。
今の自分もOK。
でも、理想の生き方があるから、これからはこうしていこう。
そんな「どこへ行くべきか」とは「夢」に近いと言えます。
もちろん、その夢が全て叶うとは限りませんが、近づく事はできます。
自分の本音に素直になって導いた夢であれば、それに1歩でも2歩でも、近づけば近づくだけ幸福度が高まります。
それでも「本当にこれでいのだろうか?」と自分の進む道に迷ったり行き詰まったりしたら、改めて自分の原点を振り返ってみて下さい。
例えば、「この会社に入ろう」と決めた理由はなんだったのか。
この配偶者を選んだ理由はなぜだったのか。
誰かに決められたわけではなく、強制されたわけではなく、自分の意志で選択してきた、その選択のよりどころとなったルーツがあるはずです。
自分の方向性や生き方を決めてきた過去を振り返る事で、自分の思考パターンの癖を客観的に観察する事ができます。
それが分かれば、「自分はそうだったよなぁ~」と、現在に繋がる過去の自分を肯定的に受け止めれるようになります。
「ちょっとイメージが湧かない」という場合は、自分のアルバムや卒業文集、日記やSNSの昔の投稿、あるいは自分の過去の職務経歴書やエントリーシートを保管していれば、それらも見てみて下さい。
小学生の頃、中学生の頃、高校生、大学生、就職したばかりの頃など、自分がどういう思いを持っていたか、どういう夢を持っていたか、どういう悩みを持っていたかを振り返るのです。
そうやって自分の原点を辿ります。
原因と結果を振り返る。
あそこでこういう選択をしたからこうなったんだなぁ~と思いを馳せる。
過去の自分の営みを、今の自分の観点から改めて観察すると、当時はなんて幼稚で稚拙な考え方をしていたのか、ああすれば良かったなぁ~と、微笑ましくも今の自分は成熟してきたなと、成長実感を感じられます。
その実感は、独り内省するのは豊かな時間であると、強く認識できる感覚すらもたらしてくれます。