リスクとは!?
リスクとは、「不確実性」です。
たとえば、1000円で買った株式が、1500円の価値になる場合もあれば、500円の価値に下がる可能性もある場合、これは「リスクがある」と言えます。
株式投資に限らず、全ての物事に、リスクは付きまといます。
「安全な場所に暮らしたい」「安定した会社に就職したい」と、誰もがそう考えていると思います。
しかし、地震の可能性がある日本列島では、どこに暮らしていてもリスクはあると思います。
銀行が潰れてもおかしくない時代です。
絶対に潰れない会社なんて存在しません。
つまり、リスクは絶対に「ゼロ」にはできないのです。
しかし、「リスクゼロは有り得る」という思い込みがあります。
それと向き合わなければ、いつまでたっても動けません。
それでは、投資家は全員、リスクを適切に取っているのでしょうか。
実はそうでもないと思います。
多くの投資会社は、「ベンチマーク運用」という方式で運用をしています。
ベンチマークとは、投資信託などが運用の指標としている基準の事です。
たとえば、日本株式に投資する投資信託であれば、「東証株価指数」や「日経平均株価」などの指数です。
そのベンチマークとの乖離をなるべく小さくするのが、ベンチマーク運用です。
乖離しないことを重視するということは、もし日本株式のファンドあれば、組み入れ上位銘柄がトヨタ自動車やJTなど、超有名な大企業の株ばかりになります。
たしかに、大企業は明日や明後日に潰れることはないと思います。
リスクゼロのように見えますし、大企業に投資しておけば安心な気がします。
そして、多くの投資会社がベンチマークを運用しているのには理由があります。
それは、運用会社が「サラリーマン企業」だからです。
大手の資産運用会社の担当者はサラリーマンです。
これは、会社員という雇用形態の話ではなく、「サラリーマン気質」というマインドの話です。
サラリーマン気質とは、「失敗しないこと」「責任を取らないこと」を軸に考える「失望を最小化する人達」のことです。
ベンチマーク運用というのは、もし運用成績が悪くても、「東証株価指数と同じ動きだから仕方ありません」という言い訳ができます。
お客さんに怒られないかどうかで運用しているとしたら、それは本当の投資家とは呼べません。
サラリーマンの投資家であっても、お客さんのお金を増やすことを優先して考え、企業や規模のブランドではなく、「成長する企業」を自分の頭で考えて探し、投資するのであれば、企業は成長し、投資家も潤い、経済全体が活性化します。
それは、真の意味で投資だと言えます。
必ずしもプロの投資家が全員、リスクを適正に取った投資家的な考え方をしているわけではないのです。